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声明「民法等(成年後見等関係)の改正に関する要綱に対する会長声明」

民法等(成年後見等関係)の改正に関する要綱に対する会長声明

2026年2月20日

公益社団法人 日本社会福祉士会 会長 山下 康

2026年2月12日、法制審議会総会は「民法等(成年後見等関係)の改正に関する要綱」(以下「要綱」という。)を全会一致で採択し、法務大臣に答申した。今回の改正は、2000年の制度発足から四半世紀を経て、本人の判断能力の程度で人を振り分けるのではなく、本人の意思に基づいた支援を受けられる体制へと舵を切る、歴史的な転換点となるものである。

本会は、本改正において、後見・保佐を廃止し「補助」へ一元化することや、必要性の原則に基づき「終わることのできる制度」とすること、さらには民法第858条(身上配慮義務)の内容が具体化されたことを、当事者の権利擁護を推進する立場から高く評価する。

特に、身上配慮義務の具体化は、私たち社会福祉関係者が最も強く求めてきた事項である。今後は、本人の意向把握や意思決定支援のあり方が、支援者による関わり方の質として問われることになる。本会は、第二期成年後見制度利用促進基本計画の推進とあわせ、チーム支援・チーム形成を通じて、誰もが地域で安心して暮らせる社会の創造に邁進する所存である。

一方で、今回の改正で導入される「特定補助」の枠組みについては、本人の意思尊重の理念に照らし、安易に利用や濫用がなされないよう、限定的かつ厳格な運用がなされることを強く望む。また、制度の利用が終了した後の社会的支援体制のあり方も重要な課題である。本会はソーシャルワーク専門職団体として、権利擁護支援が必要な方々に対し、制度の前後を問わず切れ目ない支援を提供できる体制の構築を求めていく。

また、本改正の実効性を高めるためには、民法のみならず、社会福祉法をはじめとする周辺関連法の改正や諸制度の整備も不可欠である。2024年12月末の時点で成年後見制度を利用している25万人を超える人々について、改正法が施行されるときには、新たな法制度の枠組みで支援が受けられる仕組みが構築されていることが必要と考える。今後、中核機関の法定化や新たな権利擁護支援策の事業化が見込まれる中、本会は実務現場の視点から積極的な提言を続けていく。

本会は、本要綱に基づく法整備を速やかに進めることを求めるとともに、社会福祉士が担う身上保護や意思決定支援の質を一層向上させ、新たな制度運営の重要かつ責任ある一翼を国、関係機関との連携を図りつつ担っていく。この改正が社会の意識変革を促し、制度の利用が特別な状態とならない、真の共生社会が実現することを推し進めていく。

 

PDF版:民法等(成年後見等関係)の改正に関する要綱に対する会長声明

 

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